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地方からも『こどもの味方(みかた)』政策を推進!

先日の鳥取県に続き、5月14日に山形市で開催された「山形市の佐藤市長とともに考えるシンポジウムこどもの視点に立った政策とは」に参加しました 。当日は150名を超える方に足を運んでいただき会場は満席でした。多くの方に大きな関心を寄せていただいていることを実感しています。

このフォーラム前日には、昨年2月から取り組んできた、こども家庭庁設置法案とこども基本法案が衆議院内閣委員会で可決されました!この嬉しいニュースをこどもフォーラムの会場で皆様にお届けし、喜びを共有できましたことにも大変感激いたしました。

シンポジウムに登壇されたのは、山形市 佐藤孝弘市長、合同会社ヴォーチェ代表佐藤奈々子さん、日本こども虐待防止学会理事 奥山眞紀子先生、山田太郎参議院議員です。その中で、私(自見はなこ)は基調講演として「こども家庭庁とこども基本法について」と題しお話させていただきました。会場にお越しになれなかった方も多くいらっしゃると思いますので、講演の内容をご紹介します。                                                               







これまで国の政策となると、子どものこと、女性のこと、妊婦さんのことはすっぽりと抜け落ちていました。与党でたった一人の小児科医である私にとって大変心苦しく感じていたことのひとつです。それぞれの行政が預かっているこどもに関する問題の縦軸横軸に漏れを解決したいという想いが、私のこども(家庭)庁創設に向けた活動の原動力となっています。 

これまで勉強会やその他折に触れて訴えてまいりましたが、日本にはこどもを取り巻く負の環境「虐待・いじめ・不登校・自殺・貧困の格差・ヤングケアラー」を一元的に管理する省庁がないのです。コロナ禍においてさらにこどもや女性が傷ついていることの結果として、児童生徒の自殺者数は過去最多の499人、妊産婦の死因の1位が出血死でも感染症でもなく自殺であること、こどもの身体的幸福度は1位ですが、精神的な幸福度はOECD38カ国中37位です。そして我が国の子ども・家族に対する予算は対GDP比で1.5〜1.7%であり、子育てに手厚い国の半分以下であることが現状です。



この現状に問題意識を持ち、一貫して私たちは①専任大臣を置くこと、②強い権限を持つ省庁であること、③予算を倍増することの3つをこども家庭庁の非常に重要なお願い事としてきました。

私は妊娠期からの切れ目のない支援、山田太郎議員は長く虐待やこども関係の課題解決に取り組まれてきました。2人で始めたこの活動が、1年2ヶ月という凄まじいスピードで国会にて法律が可決するまでになったことは奇跡的です。「本当にやりたい、とにかくやりたい」という私と山田太郎先生とこども政策中心の集団で議論を重ねてきたことが強みであると感じています。Children Firstのこども行政のあり方勉強会は31回を重ね、当事者・第一人者である専門家の声を聴くことを大切にぶらさずやってきました。一般国民の皆様から2週間で48,000件ものアンケート回答をいただいたことも非常に大きな意義がありました。 昨年4月に菅前総理にアンケートをもとに提言を提出いたしましたところ、総裁としてすぐに受け止めてくださいました。そこから第二次・三次提言として愛育・育成・成育の3つの理念を示し、国と地方自治体で必ず協議の場をもつことをお願いしました。昨年6月には骨太方針に書き込まれ、7月にはいよいよ政府としても「やりますよ」と打ち出していただきましたが、ここで私たちは「自民党総裁選」という大きな試練を経験しました。政権が変わって誰が総裁になっても引き継いでもらわなければならないという強い危機感から、4名の総裁候補者をお招きして公開討論会を実施したところ、4名とも「こどもに関する予算、家族関係支出を倍増すること」、「こども政策に専任の大臣を置いて強い権限を与えるべき」に○をあげてくださいました。結果、総裁となられた岸田先生からは、総理として「こども(家庭)庁をやる」と野田聖子こども政策担当大臣を置くという人事をもって示して頂きました。また全国の知事会からも「こども(家庭)庁を作ってくださいね」と要望書の一番上に書いていただいたことも重要な論点となりました。

今年の1月に岸田総理から施政方針演説の中で「こども家庭庁を創設します」「縦割り・横割り・年代割を打破します」という力強いお言葉をいただいたことは私にとって大変励みになりました。


このシンポジウムの前日に衆議院の内閣委員会で可決したこども家庭庁法案は、企画立案・総合調整、成育・支援の大きな3つの部局に分かれ、300人強の強く偉い省庁になると言われています。勧告権をもち、他の省庁に対して「子どもの最善の利益が守られるような施策をしてください」とはっきりと言うことができるようになります。これがとても重要です。また就学前の育ちについては、福祉と教育の融合が図られるべきだということになり、組織の類型ではなく中身の部分である質において、幼稚園教育要領と保育指針が今後こども家庭庁と文部科学省の共同告示となります。



こども基本法はまさにずっと求められてきたもので、児童の権利に関する条約に則った4原則(生命、生存及び発達に対する権利・子どもの最善の利益・子どもの意見の尊重・差別の禁止(差別のないこと))を基本的理念に書き込まれています。こどもどまんなかで、子どもの権利が保障され、一人ひとりが等しく健やかに育つ社会を保障するべきであると書かれております。

こども大綱も策定され、都道府県・市区町村のこども計画にも反映されるということも重要です。こどもの声を聴くことは市区町村の皆様にとって義務であることが書かれています。多くの方から「100年経っても無理だよ」と言われてきましたが、多くのこども達、女性たちの声なき声が臨界点に達し、まさに時代の要請だったと思っています。



こども家庭庁はただ箱を作るだけでは意味がありません。魂をこめ中身をつくっていくことが重要です。みなさま一人ひとりの手で育てていく省庁です。与党のたった一人の小児科医として、皆様の声をしっかり政策に反映してまいりたいと思っております。

私はこのフォーラムで「こどもド真中!!こどもの心を大切に!!」と宣言いたしました。すべてのこどもの味方(みかた)でいることに強い覚悟をもって取り組んでまいります。


【次回は福岡市で開催いたします】

日 程:2022年5月30日(月)開演:10:00 / 終演:12:30 会 場:福岡市科学館サイエンスホール(福岡県福岡市中央区六本松4-2-1 6階)


《プログラム》 <開催市メッセージ>福岡市長  髙島宗一郎 <講演>参議院議員 自見はなこ <パネルディスカッション>  モデレーター:日本財団公益事業部 部長 高橋恵里子  参議院議員 自見はなこ  参議院議員 山田太郎  日本子ども虐待防止学会、前国立成育医療センターこころの診療部 統括部長理事 奥山眞紀子  福岡市こども総合相談センター 所長 横内法子  認定NPO法人SOS子どもの村JAPAN 理事 松﨑佳子  子どもアドボカシーセンター福岡 理事長 安孫子健輔


▼申し込みはこちらからお願いいたします! https://form.run/@jizo-1651810604


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